社会福祉法人の経営内容をネットで公表!

東京都は都内の社会福祉法人と、同法人が経営する社会福祉施設の経営内容の公表をホームページ上等で始めました。
対象は、都の指導審査を受ける都内809法人と、そこが経営する施設であり、全国の自治体で初めての取り組みです。
公開内容は、「社会福祉法人」=役員名と就任日時、保有不動産、本部の決算状況、「社会福祉施設」=職員の配置・給与や利用者数、 収入支出等です。また、ホームページのほかに、都庁内の都民情報ルームでも閲覧可能です。
内容は、毎年1回秋に変更し、今秋の更新時から都による指導審査の結果も盛り込む予定だそうです。
( ホームページアドレスは、http://www.fukushi.metro.tokyo.jp/
総合福祉研究会・岩手県会員である佐藤晃信先生が監事をしている、岩手県水沢市秋葉町の「むつみ保育園」を経営する社会福祉法人むつみ会が、事業運営の透明性と信頼確保を図る為に、同会の運営状況を一般市民に公開しました。
内容的には、「平成12年度事業計画」「事業報告書(2001年1月現在)」「財産目録(2000年3月末現在)」「貸借対照表」「事業活動収支計算書」「資金収支計算書」「監査報告書」「保育現場」等を一般公開しました。
一般公開は全国でも始めてであり、特に「外部監査報告書」を併せて公開したことで、市内外の保育施設関係者のほか、地方振興局・市・保護者等が興味深く拝見されたそうです。

大手生保、介護保険販売が急増!

大手生命保険会社が取り扱う介護保険商品の売れ行きが急拡大しています。公的介護保険の浸透で介護問題への意識が高まってきた上、景気の先行き懸念を背景にも老後不安が消えないことが影響しているようです。
少子高齢化の進展とともに、民間介護保険への需要はさらに増す可能性が高く、今後は商品拡充や新規参入の動きが広がりそうです。
生保が主に販売している民間介護保険は死亡保険の特約商品で、介護が必要な状態になった時に一時金や年金の形で介護費用を受け入れる仕組みです。原則65歳以上を対象とする公的介護保険と異なり、64歳以下でも介護費用を受け取れる点が大きな特徴です。特に介護の大変さを実感した主婦層等、女性の契約が目立っているようです。

有料老人ホーム数に、地域格差!

各地域で有料老人ホームの数に大きな格差が生じてきています。その背景として、公的介護保険の導入があるようです。
特に、神奈川県では、他県に比べ施設数が増加しています。 関東圏で比較した場合、2001年4月1日現在、主に民間が経営する有料老人ホーム数は、神奈川県=67・埼玉県=13となり、神奈川県は施設数では東京・千葉を抜いて全国トップになりました。
介護保険制度で有料老人ホームは「特定施設入居者生活保護」の指定が受けられる施設となり、この結果、無届けのままで営業をしていた施設が各都道府県に届け出を提出し始めました。この際に、自治体の対応が二つに分かれたのが原因です。
(1)神奈川県は、県の独自基準を国より大幅に緩和し、ガイドラインに満たない施設に対しても、努力目標という格好で届出を受理しています。行政の目の届くところに置くことがトラブル防止につながるという発想から、無届事業者に対しても、届出を働きかけています。
これに対し、(2)埼玉県は、従来の届け出を受理しないという強硬な姿勢を継続ししています。その理由として、これまでの方針との整合性 がとれないと掲げています。神奈川県の先進的な方針に追随しようとしている自治体は東京都などわずかであり、全国のほとんどの自治体は「埼玉方式」に近いと見られます。
このような、自治体による格差の原因は、国の行政が背景にあり、国のガイドラインがあくまで目安であり、運用は自治体まかせになっていることにあるとの指摘する声が出てきています。