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◆ 介護保険制度改革、円滑移行へ2段階実施 ◆ 〜 施設入所者の居住費徴収など18年度から、介護予防新サービスは18〜21年度中 〜
18年度から実施される予定の介護保険制度改革については、すでに報道等によって主な内容が伝えられていますが、このほどその具体的な実施のスケジュールが明らかになりました。
>>> 施設入所者からの居住費徴収など――18年度実施 介護給付費の急増で保険財政の悪化への懸念が高まる中、制度改革ではまず緊急的な財政悪化抑止策として、18年度から特別養護老人ホームなど施設入所者からの居住費用の徴収を実施する予定としています。これまで保険給付でまかなわれていた家賃分を利用者負担に改め、財源を補強するとともに、在宅サービスに比べて財政負担の大きい施設サービスの利用抑制を図るものです。あわせて、介護事業者の指定を6年ごとの更新制とするとともに、事業者による情報開示を徹底し、介護サービスの質の確保することとしています。また65歳以上の保険料負担についても、低所得者の負担軽減や負担能力に応じた保険料設定を可能とするため、所得区分を現行の5段階からさらに細分化するとのことです。 >>> 介護予防の新サービス――18〜21年度に順次 一方、状態の比較的軽度な利用者の介護予防を目的とした新サービスを、21年4月までの間に体制の整った市区町村から順次開始することとされています。 状態が重くなることを筋力トレーニングなどによって予防するこの新サービスには保険給付額の増加を抑止する効果も期待されていますが、市町村にとってはサービスメニューの作成や人材確保などのための準備期間が必要であるため、これに配慮したものです。また市町村が独自に事業者指定や価格設定を行う「地域密着型サービス」についても同様の扱いとされています。 >>> 支援費制度との統合――年内結論、実現の場合は3年程度の猶予期間 注目されている支援費制度との統合とそれに伴う40歳未満の若年層への保険料徴収対象拡大については、近く開かれる社会保障審議会介護保険部会で議論が再開され、年内にも結論が出される予定となっていますが、実現した場合には同じく3年程度の猶予期間を設けることとされています。
(以上参考:16年9月6日・15日付日本経済新聞朝刊) |