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◆次世代育成交付金 自治体計画を点数化 〜育児支援・待機児解消など重点〜◆ 
◇厚生労働省は2月28日の全国児童福祉主管課長会議で、一部を除く児童福祉関連補助金について、2005年度から交付金と統合補助金に再編することを説明しました。国が自治体の年度事業計画を審査して予算の範囲内で交付金を決定し、自治体 はその枠内であれば独自の裁量で使い道が決められるようになります。
 ●創設される交付金は、@次世代育成支援対策交付金(ソフト交付金)A次世代育成支援対策施設整備交付金(ハード交付金)。05年度予算案
  ではソフト交付金に346億円、ハード交付金に167億円が計上されています。この交付金は、各自治体が策定した年度ごとの事業計画・整備計画の
  内容を国が一定の評価基準に基づきポイント換算し、その高低に応じて配分額を決定する仕組みです。個別事業ではなく計画全体に対する総額配分
  で、その範囲内の執行は各自治体の裁量に任されます。
 ●ソフト交付金は、市町村事業計画を基に交付されます。対象は、子ども・子育て応援プランを踏まえた@つどいの広場A子育て短期支援B乳幼児
  健康支援一時預かりCファミリー・サポート・センターD延長保育E育児支援家庭訪問―の各事業のほか、地域特性を生かした事業が含まれます。
 ●ハード交付金は、都道府県と市町村が策定した所管施設の整備計画を基に交付されます。@児童相談所の整備・一時保護所の改善A児童養護
  施設の小規模ケア化・情緒障害児短期治療施設や児童家庭支援センターの設置B待機児童解消のための保育所整備―に優先交付します。
 ●統合補助金としては、@児童虐待・DV対策等総合支援事業(05年度予算案18億円を計上)A母子家庭等対策総合支援事業(同19億円)B
  母子保健医療対策等総合支援事業(同36億円)―の3つが創設されます。いずれも各都道府県が策定した事業計画に対し、国が予算の範囲内で
  配分総額を内示します。自治体はその配分枠の中で事業カ所や内容を決定し、補助金を申請し、交付決定後の内容変更も自治体の裁量で行える
  ことになります。(参考:2005年3月7日付福祉新聞)
 
◆モデル事業36施設決定 〜幼保一元化で文科、厚労省〜◆ 
◇文部科学省と厚生労働省は6日、2006年度から全国で本格実施する予定の幼稚園と保育所を一元化した総合施設づくりの参考にするため、本年度にモデル事業を実施する全国36か所の幼稚園などを選定しました。
 来年度からの本格実施を前に、0〜5歳の全未就学児を対象にした新しい保育・教育を試験的にスタートさせます。
 選定されたのは、@新たに保育所機能を加える幼稚園A幼稚園機能を加える保育所B既存の幼稚園と保育所が連携―の3タイプ。モデルに選定された施設には今後1年間、保育・教育サービスの内容や、職員配置などについて研究してもらい、今後の財政措置や施設整備などに生かすというものです。(参考:2005年4月6日付読売新聞)
 
◆緊急サポートネットワーク事業 〜子供の急病、突然の出張にも対応〜◆ 
◇厚生労働省は、子供の病気や親の急な出張などの際に、退職した看護師や保育士らが子供を引き取り自宅で預かる新たな試みを始めます。地域にネットワークを持つ非営利組織(NPO)などを50程度選び業務委託、17年度から全都道府県での実施を目指します。
 名称は「緊急サポートネットワーク事業」。対象は育児しながら働く人で、予定外の出張・残業のほか、子供の病気などの緊急時に“助っ人”をあっせんします。利用者は委託事業を行うNPOなどに事前に登録。必要な際に連絡すると、近隣の看護師らスタッフが自宅や保育所に子供を迎えに来てくれ、宿泊にも対応します。
 免許を持ちながら仕事をしていない看護師など看護職員は65歳未満で約55万人います。NPOなどはこうした看護師や保育士、子育てのベテランを確保し、数日間の研修を実施。子供のスムーズな引き取りや、体調の急激な変化にも対応するため、保育所や医療施設、自治体との連携体制も整えます。 
 厚労省によると、子供の一時預かりなど子育て支援に取り組むNPOなどの団体はここへきて増加傾向にあるということで、同省は一団体あたり事務経費に約1400万円を雇用保険から支援します。スタッフへの報酬(利用料)は利用者が負担。病気時の対応には専門性が必要なため、通常時の預かり費用(一時間で800円程度)より高めを想定しています。  
 現在、一般の保育施設では病気の子供は預かってもらえず、仕事を休まざるを得なくなる親が多く、働きながら育児のしやすい環境づくりを政府も迫られています。厚労省は近くNPOなどの関係組織と具体策の調整に入る予定とのことです。(参考:2005年3月17日付日本経済新聞)