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◆ 平成16年度介護保険事業実施報告 〜平成16年度年報が公表される〜 ◆
 
◇厚生労働省は、平成16年度介護保険事業の年報を公表されましたので、要点のみ掲載します。(詳細については介護関係のホームページ、
http://www.mhlw.go.jp/topics/kaigo/osirase/jigyo/04/index.htmlまでアクセスしてください。)
 ○第1号被保険者のいる世帯数は、平成16年度末で1801万世帯となり、前年度末1757万世帯に比べ44万世帯(25%)増となっている。
 ○第1号被保険者数は、平成16年度末で前期高齢者(65歳〜75歳未満)は1387万人、後期高齢者(75歳以上)は1124万人で、第1号被保
 険者に占める割合はそれぞれ55%、45%であり、前年度末に比べ前期高齢者は14万人(1%)、後期高齢者は48万人(5%)増で計62万人(3%)
 増となっている。
 ○要介護(要支援)認定者数は、平成16年度末では409万人で、うち第1号被保険者は394万人、第2号被保険者は14万人であり、前年度末に
 比べ第1号被保険者24万人(6%)、第2号被保険者1万人(6%)増となっている。認定者を要介護度別にみると、要支援は67万人、要介護1は
 133万人、要介護2は61万人、要介護3は52万人、要介護4は49万人、要介護5は46万人となっており、要介護度が軽度(要支援〜要介護2)の
 認定者が約64%を占めている。
 
◆ 2025年度社会保障負担、73%増 〜社会保障の給付と負担の見通し〜 ◆
 
◇厚生労働省は、5月22日、今後の社会保障政策の基準データーとなる2025年度の社会保障の給付と負担の見通しをとりまとめましたが、その概要は次のとおりです。
 ○25年度には、年金や医療、介護にかかる税や保険料の負担が143兆円に上がり、06年度(82.8兆円)の73%増に達し、国民所得に対する負担
 の比率は06年度の22%から25年度には26.5%まで増える見通し。
 ○負担は、政府・与党がプライマリーバランス(基礎的税制収支)の均衡を目指す2011年度は101兆円にのぼり、06年度の1.22倍となる。一方、国
 民所得は06年度の375兆6千億円に対し、11年度は1.15倍の432兆6千億円にとどまる見通しだ。このため、社会保障負担は経済成長のぺースを
 大きく上回って増える。
 ○社会保障負担の国民所得比は06年度の22%から11年度は23.3%へ上昇し、経済成長も踏まえた実質的な負担の伸びは06年度から25年度に
 かけて2割程度の増加とみられる。
 ○負担の裏返しとなる年金、医療、介護などに使われる給付費は、11年度は105兆円と06年度(89.8兆円)比で1.17倍に増加し、25年度には
 141兆円となり、同比1.57倍に増加するとしており、給付の内訳で最も多いのは年金の65兆円で、医療48兆円などとなっている。
 ○推計は、今国会で医療制度改革関連法案が成立し、医療費が抑制されることを前提とした数値であることから、今後消費税率の引き上げを含めた税
 制の抜本改革など財源や社会保障費のさらなる抑制求める議論が高まると思われる。(参考:2006年5月23日 読売新聞)
 
◆ 社会福祉施設の施設整備費について(ご質問にお答えして) ◆

●18年度より地域介護・福祉空間整備等交付金が一般財源化
 ○老人福祉施設の施設整備費については、17年度は地域介護・福祉空間整備等交付金として、厚生労働省の所管として交付されていました。交付金
 化することによって、自治体の裁量がある程度は働きましたが、従来の補助金(いわゆるひも付き補助金)と同様、事業者(社会福祉法人等)へ申請どおり
 交付されるものでした。ところが、一連の三位一体改革によって、この交付金事業は18年度より一般財源化されました。これは中央省庁の所管が厚生労
 働省から総務省へ移管されたことを意味します。各自治体は、教育、土木、福祉等各局各部の予算を積み上げていく地方交付税の枠組みのなかで、
 従来の交付金(補助金)事業を執行しなければならなくなりました。従って、自治体が何の施策に重きを置くかによって、事業者(社会福祉法人等)への反
 映が左右されることになります。なお、整備事業をする場合、実際の事務の流れとしては、事業者(社会福祉法人等)→所管の自治体→総務省となり、こ
 の順序については今までどおりです。
 ○この一般財源化については、公立保育所の施設整備についても18年度より実施されました。一方、社会福祉法人立保育所の施設整備については「次
 世代育成支援対策施設整備交付金」として厚生労働省所管として現存しています。
  そこで、各自治体は、交付金事業をできるだけ活用するため、設置主体を社会福祉法人に移し、古くなった園舎の建替えを計画しようとします。最近の
 公立保育所の社会福祉法人への急速な移管はこのためです。