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◆ 平成19年度一般会計予算概算要求基準を設定
〜平成18年7月21日閣議了解〜 ◆
◇政府は、平成19年度概算要求基準を7月21日閣議了解しましたが、そのポイントは次のとおりです。 ○基本的な考え方として、平成19年度予算は「経済財政運営と構造改革に関する基本方針2006年(基本方針2006)」に基づく今後の出発点となる重 要な予算であり、財政健全化のため歳出全般にわたる徹底した見直しを行い、歳出の抑制と所管を超えた予算配分の重点化・効率化を実施し、基礎 的財政収支改善を図り、国債発行高を極力抑制する。 ○具体的な枠組みの基準額算定については、 @年金・医療については、7,700億円の自然増に対し、2,200億円の削減・合理化を図り、5,500億円程度 の増 A公共事業関係費は前年度予算額から3%減 Bその他経費(義務的経費・人件費は除く)前年度予算額から3%削減 C義務的経費は、 前年度予算と同額(参議院議員通常選挙等特殊要因については加減算) D人件費は定員純減について要求時点または予算編成過程で着実に減 算を実現 ○具体的なメリハリ付けの仕組みとして、 @公共事業関係費及びその他の経費については2割増の要望額を確保 A「経済成長戦略推進要望」として、 新規性の高い事業等について要望額を2%加算 B所管を越えた予算配分の重点化を促進するため、500億円の範囲内で予算措置額を加算 ○各経費の重点化・効率化に当たっては、再チャレンジ支援・総合的な少子化対策・生活におけるリスクへの対処等の取組を推進。また、地方向け国庫 補助負担金(年金・医療を除く。)については、前年度を下回る額に抑制する。 ○新たな少子化対策については予算編成過程において別途検討し、19年度一般会計概算要求の総額は46.8兆円(前年度当初予算46.4兆円)程度と しており、各省庁は財務省に8月末日までに概算要求書を提出することになるが、厚生労働省が所管する社会保障関係予算に対して厳しい要求基準 であるため、今年末に予定される19年度政府原案の決定まで紆余曲折が予測される。 ◆ 医師の技量で診療報酬に差 〜次期改定に向けて中医協が検討開始〜 ◆ ○医療技術を診療報酬における評価については、従来は手術件数の多い医療機関に報酬を上乗せしていたが、医師の技量にかかかわらず一律であるた め腕のいい医師に謝礼する慣行がなくならず医療費の不透明さを招いているとの指摘や「件数と治療成績の因果関係が不明」などの意見等があり、 06年度の改定でいったん廃止された。 ○厚生労働大臣の諮問機関である中央社会保険医療協議会は、31日、「手術に係る施設基準等調査分科会」を設置し、手術のうまい医師の収入を アップさせ競争原理の導入で個々の能力を高めることを狙いとして、医療機関の手術数、 医師個人の手術数及び 治療成績に関するデータを集めて検 証を行い、次期診療報酬改定への提案を目指す。厚生労働省は 、技術をもつ医師は評価されるべきであるとして、初・再診料や手術技術による差を 設け最高と最低では2倍程度の設定をもくろんでいる。 ○評価を受ける医師側には反対論が根強く、日本医師会は学問的な観点からの評価は容認しているが、腕によって報酬に差を設けると数を稼ぐ目的で の手術の乱発もおこりかねないと慎重な姿勢を崩していない。(2006年7月25日付 毎日新聞より) ◆ 規制改革・民間開放推進のための重点事項 〜規制改革・民間開放推進会議が中間報告を公表〜 ◆ ◇内閣総理大臣の諮問機関である規制改革・民間開放推進会議は、平成16年4月に発足以来推進してきた取組に最大限の成果を挙げるため、7月31日、放送・通信、教育、保育などの6つを重点検討分野として、中間答申を公表しましたが、このうち保育に関する概要は次のとおりです。
(詳細は同会議ホームページ、http://www.kisei-kaikaku.go.jp/をご参照ください。)
○「保育施設サービスの拡充に向けた民間企業の参入等」のうち、「保育所の認可基準の見直し」については、「ほふく室」の最低基準上の3.3は東京都の 認証保育所の2.5 u程度等現行の画一的な仕様基準を見直しすべきであるなどと報告。これに対し厚労省は、最低基準は児童の身体・精神的等の 発達のために必要な水準を定めたものであり、自らの意思を伝達できない乳幼児の健やかな育ちを確保するため基準を維持した整備は不可決であるな どとして削除するよう申し入れ合意されていない。 ○「認可保育所における利用者との直接契約方式の導入等」については、保育の欠ける子に限定せず就学前であれば入所可能にして施設と利用者との 直接契約を容認すべき等と報告。厚労省は、@「保育に欠ける」は、真に保育を必要とする子どもの利用確保上不可欠な要件A直接契約については、 本年3月閣議決定された規制改革・民間開放推進3か年計画再改定において、「総合施設における直接契約の実施状況を踏まえ長期的に検討」と なっており、現時点での事情の変更は存在しない等と反論し合意されていない。 ○このほか、「利用者に対する直接補助方式の転換」、「保育サービスに関する情報公開の促進」についても報告されているが、厚労省との間で報告の修 正要請などに対する調整がつかず合意されていない。同会議は本年12月に答申をだす方針であり、あらゆる機構を行使しつつ聖域なく取組んでいく方針 であるため、厚労省など関係省庁との間での紆余曲折が予測される。
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