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社会医療法人が実施できる第1種社会福祉事業は6種類 〜厚生労働省、07年度から容認〜
◇厚労省は、2月27日、一定の要件を満たす公益性の高い医療法人として07年度から導入する「社会医療法人」に関連し、法人が行うことが
  できる第1種社会福祉事業に児童福祉施設など6種類を盛り込む考えを明らかにしました。
  ○社会医療法人は、06年度の医療法改正により創設される医療法人で、現在、374の医療法人及び47特別医療法人が07年度から都道
  府県に申請し、認定されると移行できる。救急医療の実施が義務づけられるなど公共性が高い反面、収益業務の実施や社会医療法人 
  債の 発行が認められる。
  ○社会医療法人が実施できる第1種社会福祉事業の範囲は、
    @生計困難者を無料または低額な料金で入所させて生活の扶助を行うことを目的とする施設
    A乳児院や児童養護施設などの児童福祉施設
    B老人福祉法上のケアハウス
    C障害者自立支援法上の障害者支援施設
    D売春防止法上の婦人保護施設 E授産施設 の6種類。一般の医療法人ができる事業がケアハウスの設置・運営に限定されることに比
   べて範囲が広く、社会的入院の解消や地域ケアの観点から医療と福祉の切れ目のないケアを目指す。また、第2種社会福祉事業は、社
   会医療法人、一般の医療法人いずれも保育所やデイサービスなど12事業が認められる。
  ○経営基盤の安定性を確保するため、社会医療法人に認められる収益業務の範囲は、農業など第1次産業、製造業、卸売・小売業、
   不動産業など13種類に及ぶが、経営が投機的でないことなどの要件を満たす必要がある。
  ○厚労省は、これらの一連の案についてホームページ上で、3月28日まで意見募集をしている。
 
                             (2007年3月12日第2331号 週刊福祉新聞より抜粋)

◆ 介護・福祉分野等の情報新システム導入 〜厚生労働省、情報化グランドデザイン案を策定〜 ◆
◇厚労省は、介護分野等の新しいシステムの運用を2008年度から開始することなどを盛り込んだ「医療保険・健康・ 介護・福祉分野の情
  報化グランドデザイン案」をこのほど明らかにしました。
   ○この案は、2006年1月19日政府のIT戦略本部においてIT新改革戦略が決定され、限られた資源を有効に活用し質の高いサービスを効
   率的に提供し利用することを目的として、06年度から概ね5年間の情報化のあるべき行動計画 を取りまとめている。
   ○介護分野では、06年度中に現行の介護給付適正化システムの検証・見直し項目の検討を開始して、07年度には検討結果を反映させる
   介護給付適 正化システムの改修を行い、08年度には新たな介護給付適正化システムの運用を開始する。また、介護給付実績を全国
   的規模で分析するための具体的  方策について06年度から検討を開始する。
   ○福祉・介護サービスにおける利用手続きや業務記録の電算化については、07年度末までに結論を得る。
   ○障害者福祉分野では、障害者自立支援給付システムを稼動させ、障害福祉サービス費の電子請求を07年度に実現する。またITの活用
   による障害者の自立・就労を支援する観点から
     @重度障害者在宅就労促進特別事業(バーチャル工房支援事業)を実施する都道府県等に対する財政支援
     Aパソコンボランティア指導者の養成、障害者ITサポートセンターの設置運営などIT総合推進事業を実施する都道府県等に対する支援な
   どを継続して取り組む。
   ○医療分野では、各種書類の記述要件や書類の定義等について06年から検討し、書類の電子化・標準化等のあり方について08年度末ま
   でに一定の見解を示すこととした。医療機関と審査支払機関におけるレセプト請求事務を原則として11年度までに完全オンライン化する。
   また、生涯を通じた健康情報の電子的収集と活用について、06年度から検討を開始し、09年度には健康情報の全国的にデータを電子 
   的に収集して疫学的に利活用できる方策について検討を進めることとしている。

◆ 社会福祉施設在所者309万人を超える 〜厚生労働省調査で判明〜 ◆
◇厚労省は、社会福祉行政推進のための基礎資料を得ること等を目的として、3月13日、05年10月1日時点の全国社会福祉施設等調査
  結果を公表しました。
   ○全国の社会福祉施設は、94,612施設で前年より4,514施設増え、定員は3,204,584人で前年より90,042人増えた。
   ○在所者は、3,094,802人で前年より70,104人増えた。内訳は、保育所の在所児が過去最高の2,118,978人(27,705人増)で最も多く、次
   いで老人福祉  施設が517,088人(19,605人増)、知的障害者援護施設188,646人(5,997人増)、 身体障害者厚生援護施設  
   57,507人(1,188人増)、精神障害者社会復帰施設23,899人(2922人増)等の順であった。
   ○老人ホームの総数は9,871施設(645増)で、定員は629,169人(41,162人増)、在所者は586,955人(34,011人)だった。このうち、有料
   老人ホームは年々増加しており、総数は1,406施設(361増)、定員は96,412人(20,284人増)、在所者は69,867人(14,406人増)で、
   介護保険法施行前の平成11年と比べ施設数で4.7倍、在所者は約3倍。
   ○居宅支援事業所については、居宅介護等事業が25,941施設(6,206増)で、短期入所事業が6,138施設(568増)、知的障害者地域生
   活援助事業が4,239施設(670増)、デイサービス事業が2,966施設(244増)で、いずれの事業も前年より増加した。経営主体は、居宅 
   介護等事業では営利法人が平均で50%、短期入所事業・知的障害者地域生活援助事業・デイサービス事業では社会福祉法人が平
   均で74%と多かった。
   ○この調査から、少子高齢化の進行にそった社会福祉施設が増加してきている状況がうかがえる結果となった。