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◆ 「成長力底上げ戦略」の基本構想 〜政府の「成長力底上げ戦略チーム」が公表〜 ◆ 
◇公表された「成長力底上げ戦略」は、成長戦略の一環として経済成長を下支えする基盤の向上を図るため、@障害者など経済 的自立(就労)を目  
  指しながらその機会に恵まれない人への「就労支援戦略」、A職業能力の形成の機会に恵まれない人への「人材能力戦略」、B生産性の向上や賃  
  金の底上げをしようとしているがその機会に恵まれない人への「中小企業底上げ戦略」の3本柱とし、人材への投資を中心に据えています。
 ○「就労支援戦略」は、母子家庭・生活保護世帯、障害者等の就労移行に関する5年後の目標を設定して実績を検証しながら推進することとし、
  1 07年度〜09年度を集中戦略期間として次の施策を展開する。  
   @障害者就業・生活支援センターを400ヶ所設置
   A各省庁などにおける障害者が一般雇用に向けて経験を積むチャレンジ雇用を推進・拡大
   B障害者に対する就労移行支援事業を全国展開
   C07年度までに生活保護の就労支援プログラムを全自治体で策定
   Dマザーズハローワークなど子育て女性重点支援拠点を全国展開
    Eハローワークの就労支援チームの体制・機能強化
  2 授産施設等で働く障害者の工賃水準の引上げなどのため、官民一体となった次の取組を推進
   @07年度中に全ての都道府県において「工賃倍増5か年計画」を策定し、関係行政機関や地域の商工団体等の協力の下、5年間で平均工賃の             倍増を目指す
   A民間企業の有するノウハウ等を積極的に活用し、商品開発、市場開発や障害者の職場環境の改善等を推進
   B障害者雇用促進法による対象となる福祉施設の範囲を拡大し、工賃水準の確保と一般雇用への移行に取り組む福祉施設への仕事の発注を              奨励
 ○「人材能力戦略」は、能力発揮社会の実現のため、将来に向けての突破口として国、自治体、産業界等社会全体で次の取り組みを進める。
  1 職業能力形成システム(通称「ジョブ・カード制度」)の構築
   @フリーター、母子家庭の女性等就職困難者や新卒者の希望者に対し、協力企業等における雇用訓練方式と委託訓練方式による実地訓練や座              学を組み合わせたプログラムを積極的に提供する
   Aプログラム履修者には、技能検定実績、職務実績、実践型教育プログラム履修証明等も記載できる ジョブ・カードを交付し求職活動に活用できる              ようにし、プログラム参加者や参加企業等に対して経済的な支援を行う
  2 大学・専門学校等を活用した実践型教育システムの構築
    フリーター等就職困難者、新卒者やキャリアアップを目指す希望者に対し、大学・短大・高専等の高等教育段階の教育プログラムを開放し、プログラ
    ムの作成に当たっては、既存プログラムの活用とともに業界・企業とも連携し新たなプログラムを開発して、履修者に対し証明書を交付するとともに、
    ジョブ・カードに記載する
 ○「中小企業底上げ戦略」は、賃金の底上げを図る見地から、中小企業等の生産性向上とともに、最低賃金を引上げるため、産業政策と雇用政策の   
   一体的運用をはじめ、地域活性化等を含めた官民を挙げた取組みを強力に推進
 ○「成長力底上げ戦略」が国民各層の理解を得て適切な効果を挙げるために、国、地方に官民一体となった「成長力底上げ戦略推進円卓会議    
   (仮称)」を構築し推進する。
 ○「成長力底上げ戦略」は、政府が6月に策定する「骨太の方針07」にも盛り込まれ、閣議決定後07年度から3年間の緊急対策として実施される。   
                                (参考 2007年2月26日第2329号 週刊福祉新)

                                                
◆ 障害者自立支援に緊急特別措置 〜厚生労働省が負担上限額等の省令案示す〜  
◇今年4月から福祉施設利用者負担が軽減されることに関し、制度発足時に設けた月額負担上限額を所得階層に応じて引き下げ、軽減対象者も広げる
  こととし、厚労省が示した省令・告示で定める事項の概要は、次のとおりです。
 ○軽減措置の対象となる通所・在宅サービス支給決定障害者及び障害児がいる世帯の施設給付決定保護者の
  1 対象者の所得については、 イ 市町村民税世帯課税者(市町村民税所得割額10万円未満) ロ 市町村民税世帯非課税者(ハに該当する者を 
    除く)  ハ 市町村民税世帯非課税者(年収80万円以下) とする。
  2 軽減後の負担上限額は、イ 37,200円→9,300円 ロ 24,600円→6,150円 ハ 15,000円→3,750円とし、本来の上限額の4分の1とする。 ただし、通 
    所利用者は現行制度と同様に、ロ であっても ハ の上限に合わせ ロ は 3,750円 とする。また、20歳未満の施設入所者・児童は、イ 37,200円→  
    18,600円 ロ 24,600円→12,300円  ハ 15,000円→7,500円 とし、本来の2分の1を上限額とする。
   3 これらの軽減策は、 @ 通所・在宅サービス支給決定障害者の預貯金が500万円以下(同居家族がいる場合は1,000万円以下)
    A 施設給付決定保護者の預貯金が1,000万円以下などの場合に対象となる。
 ○入所施設とグループホーム・ケアホーム利用者に関しては、個別減免を適用する際の工賃控除は現行の定率負担部分だけでなく、食費・光熱水費につ
  いても控除を認め、工賃が年間288,000円まで確実に残るよう設定する。さらに個別減税を適用する際の預貯金等の要件も、現行350万円以下から500
  万円以下まで緩和する。
 ○この軽減措置は、09年3月31日までの間、法令上の措置としてその所得の状況に応じて講じるとしています。