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◆ 保育所の第三者評価事業の推進等を提言 〜国民生活センターが厚生労働省に〜
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◇国民生活センターは、近年の保育サービスの急激な変革により、サービスの質や料金、安全性等かかわる相談が2000年度以降900件通報があり、その 問題点と課題を探るために、保育所2,569か所の施設長(有効回答894人)と3,596人の保育所等利用者(有効回答1,028人)を対象として、 2006年9〜10月にかけて実施した調査結果を分析・検討し、提言書を厚労省に提出された。 (参考:2007年3月26日第2333号 週刊福祉新聞) ○施設長調査(@公立認可保育所220人・A私立認可保育所284人・B公的助成有認可外保育所225人・C公的助成無認可外保育所119人・ D保育ママ等個別型保育所46人)結果では、 1第三者評価などを受けたことがある: @35%・A28%・B21%・C6%・D13% 2第三者評価も自治体の評価も受けたことがない: @30%・A41%・B20%・C16%・D35% 3保護者会がある・苦情解決のための第三者委員がいる(平均): @76%・A80%・B49%・C11%・D11% ○利用者調査(@334人・A356人・B201人・C97人・D40人)結果では、 1保育スタッフについての不満やトラブルはあるか: @26%・A28%・BとC15%・D8% 2保育料金は入園を決める前にあった: @49%・A52%・B90%・C85%・D78% 3保護者の常勤の勤め人の比率: @74%・A75%・B71%・C61%・D28% 4低年齢児(2歳以下)が利用している比率: @57%・A44%・B71%・C71%・D93% ○同センターは、「保育サービスの現状と課題に関する研究会(座長:松村祥子放送大学教授)」を設置して調査結果を分析・検討し、保育サービスの質 を向上させるため、次の5つの提言としてまとめ厚労省に提出された。 1保育サービスの質の向上のためには、専門職の育成と第三者評価の実施が必要 2安全性に配慮し、事故予防に向けた取り組みが不可欠 3入学前に書面によって情報を開示することが必要 4良質な保育サービスを受けるには、就労条件をよくすることが肝要 5保育サービスの格差を縮小する取り組みが重要 ◆ 介護サービス等の質向上・効率化プログラム 〜厚生労働大臣が経済財政諮問会議で案を示す〜 ◆ ◇去る1月29日の第2回経済財政諮問会議において、医療・介護分野におけるサービス供給コストを削減するため、高コスト是正プログラムを策定するよう 民間議員から提案されたことを受け、厚労大臣が3月16日に開催された第5回同会議で提示した「医療・介護サービスの『質向上・効率化』プログラム (仮称)」メニューは次のとおりです。 ○今後の医療・介護サービスとして、高齢化の進行等を踏まえた健康寿命の延伸、サービスを求める国民ニーズへ の対応や科学技術の進歩への 対応の3つの視点から、次の掲げる4メニューについて取組みを進める。 1「予防」については、生活習慣病対策・介護予防の推進 2「サービスの質向上・効率化」では、@在宅介護の推進や住宅政策との連携、A在宅医療の推進と外来診療の適正化、B平均在院日数の短縮、 C重複・不要検査の是正、C不正な保険医療機関等への指導・監査の強化等を推進 3「コストの在り方」では、@診療報酬・薬価・介護報酬の改定効果を検証して見直し、A後期高齢者の心身の特性に応じた診療報酬の創設 など診 療報酬体系等の見直し 4「利便性等の向上」では、@医療等におけるIT化を重点的に推進するため、医療・健康・介護・福祉分野のITグランドデザインを年度内に策定、 AITカード(仮称)導入に向け07年度の早急に検討に着手し、その検討結果を踏まえ、生涯にわたる健康情報を効率的に利活用する ○民間議員からは、「高コスト構造是正プログラム」に盛り込む事項として、 @介護施設経営への参入促進と社会福祉法人改革、A診療報酬体系の見直し、BIT化の徹底、C社会的入院の解消、D終末期医療の在り方 の見直し、E医師・薬剤師・看護師・助産師・介護職員等の役割分担の見直しなど11項目が提案された。また、これらについては、07年度から取り組 み3〜5年後の具体的な数値目標を設定し、その状況を外部有識者が参加する第三者機関を設置して検証することも提案された。 ○数値目標の設定については、厚労大臣は不定的な見解を示したが、総理大臣の指示により、4月中にたたき台を示 し諮問会議で議論して取りまとめら れ、6月に決定される「骨太の方針07」に盛り込まれるとともに、年内に諮問会 議が示す「社会保障改革全体の道筋」にも反映される。 (参考:2007年3月26日第2333号 週刊福祉新聞)
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