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◆ 平成21年1月20日・21日、全国厚生労働関係部局長会議開催                                                                 ◆

◇去る1月20日、21日の両日、全国厚生労働関係部局長会議が開催され、21年度の取組、予算等について報告が行われました。各部局からの報告内容のうち、重要な点は次のとおりです。なお、これらの資料の詳細は(独)福祉医療機構ホームページ(WAM NET)で公開されています。

<社会・援護局>(厚生労働省の各部局のうち社会福祉関係の部局を統括する局)
(1)社会福祉法人の法人間連携、合併等の推進について
 この中では「社会福祉法人には零細規模の法人が多く、これが非効率な運営の一因となっているため、合併・事業譲渡、法人間連携を推進することが必要」とされ、昨年度末「社会福祉法人における合併・事業譲渡・法人間連携の手引き」を作成したので、活用のうえ指導されたい、との記述が見られます。(平成19年度の法人合併は全国で9事例。)なお、上記手引きは昨年度当初に各会員様には製本の上郵送させていただいておりますので、ご確認ください。
(2)社会福祉法人経営支援事業
 この事業は昨年度創設されたもので、兵庫県の事例が紹介されています。当会ではこの事業によって斡旋される社会福祉法人に対するコンサルタントの養成・組織化についての事業に、今年度取り組むこととしております。
(3)社会福祉法人の指導監査
 ここでは外部監査の積極的な活用による、行政監査の簡素化を推進することの依頼とともに、重要な問題案件についての徹底指導を喚起  
する記述が見られます。

<老健局>(介護保険をはじめ、高齢者福祉を担当する局>
○介護報酬単価の改訂
  単価改訂の要点として次のポイントを挙げており、+3.0%の改訂率とされています。
   @介護従事者の人材確保・処遇改善
   A医療との連携や認知症ケアの充実
   B効率的なサービスの提供や新たなサービスの検証
  中でも@に関しては、介護従事者の賃金の地域差への対応として、地域間格差を是正するための新たな加算制度を導入することや、地域における人材養成のための新規事業を行うこととされています。

<障害保健福祉部>(障害者自立支援制度をはじめ、障害者福祉を担当する局>
○障害福祉サービス単価の改訂
 単価改訂の要点として次のポイントを挙げており、+5.1%の改訂率とされています。
   @良質な人材の確保  Aサービス提供事業者の経営基盤の安定  Bサービスの質の向上
   C地域生活の基盤の充実  D中山間地域等への配慮  E新体系への移行の促進
   また、苦情解決制度への取組や第三者評価の活用についても触れられています。

<雇用均等・児童家庭局>(保育所をはじめとした児童福祉を担当する局)
 今回は保育所の制度について、21年度からのいくつかの変更事項が示されています。
(1)保育単価の10人区分の導入
   これまで保育所の保育単価は30人刻みの区分で設定されていましたが「保育所の経営の安定化を図るため」に10人刻みの区分に変更されます。当初予算策定にあたっては十分にご留意ください。この新単価は、近日中に当会ホームページの会員専用ページに掲載いたしますが、現状ではまだ積算基準は発表されておりませんので、発表までお待ちください。
(2)分園単価の設定
 これまで分園の単価は中心保育所の定員と合わせた定員区分で設定されていました(本園と分園で1つの保育所とみなされていた)が、運営費の請求においてはこれを別の単価を適用することとされ、分園単価は本園単価の85%を設定することとされました。
(3)定員変更勧奨基準
 これまで3年間平均の定員充足率が120%を超える場合には定員増の指導を行うこととされていましたが、平成23年度より「過去2年間の平均」によって算定することとされる予定です。これによって定員変更(増)の積極的な勧奨、または将来の定員枠弾力運用の撤廃などの方向へ向かう可能性も考えられます。