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◇今年度の児童福祉法改正により、地域子育て支援拠点事業は第二種社会福祉事業に位置づけられ、そのため各種届け出や定款、経理規程の変更など、いくつかの手続きが必要になります。当会会員の皆様からも複数のお問い合わせをいただいており、4月30日に厚生労働省から通知が発出されておりますので、その概要と今後の手続き等についてこの「臨時増刊号」でお伝えいたします。
 
◇地域子育て支援拠点事業等の事業開始等の届けについて◇
 
◇「地域子育て支援事業等」とは・・・
 児童福祉法第6条の2に規定された事業で、次のように定められています。
6 この法律で、地域子育て支援拠点事業とは、厚生労働省令で定めるところにより、乳児又は幼児及びその保護者が相互の交流を行う場所を開設し、子育てについての相談、情報の提供、助言その他の援助を行う事業をいう。
7 この法律で、一時預かり事業とは、家庭において保育を受けることが一時的に困難となつた乳児又は幼児について、厚生労働省令で定めるところにより、主として昼間において、保育所その他の場所において、一時的に預かり、必要な保護を行う事業をいう。

◇今般の児童福祉法改正で変更されたことは・・・
 この2つの事業は本年4月の児童福祉法改正・施行に伴い、社会福祉法において「第2種社会福祉事業」として位置づけられることになりました。

◇これに伴う変更事項とは・・・
 この結果、これまでこれらの事業を行っていた保育所には、いくつかの変更事項が生じることとなりました。
@定款において定められている「実施する事業」が変更となることから、定款変更が必要になりました。
Aこれまで保育所事業のみを経営する法人には、特例として評議員会の設置義務がありませんでしたが、これらの事業を行っている場合にはこの特例に当たらないこととなり、評議員会(評議員13名以上)の設置が必要になりました。
B会計基準においては定款に定められた事業ごとに経理区分を設定することを求めているため、新たな経理区分の設定が必要となりました。
◇新たに必要な手続きとは・・・
@第2種社会福祉事業に規定されたことにより、事業者は所轄庁に対して「事業開始届け」の提出が必要です。
A定款変更については期限が設けられてはいませんが、早期の変更認可が必要です。
B評議員会の設置については、平成24年3月31日まで猶予されることとなりました。
C新たな経理区分の設定についても、平成24年3月31日まで猶予されることとなりました。

◇関連通知は・・・
@「事業開始届け」等については「児童福祉法等の一部を改正する法律によって新たに第二種社会福祉事業として位置づけられた事業について」(平成21年3月31日雇児発第0331002号・雇児保第0331004号)が発出されており、この中に届出に係る様式も示されています。
A評議員会の設置については「社会福祉法人の認可について」(平成12年12月1日社援第2618号)が改正され、この中で3年間の猶予について述べられています。
B新たな経理区分の設定については「保育所における社会福祉法人会計基準の適用について」(平成12年3月30日児保第13号)が改正され、この中で3年間の猶予について述べられています。