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◇子ども・子育て新システム検討会議、第12回会合が開催◇
◆内閣府所管の「子ども・子育て新システム検討会議第12回会合」が5月31日に開催され、保育所の指定制度導入について基本的な考え方や具体的な基準についての概要が示されました。 指定制度では保護者の選択肢を増やすため、保育の理念や特徴などのほか、一人の職員が担当する子どもの人数や、定員以上に応募がある場合の選考基準、実費徴収以外の上乗せ徴収の有無とその額等についても情報開示することが検討されています。 また新たに「市町村新システム事業計画(仮称)」を市町村が策定し、保育需要の見込みや保育の供給量を設定して、施設数や定員数が設定した目標供給量を超えた場合には、指定主体の権限で新規の指定や更新を行わないことができる、とされています。 【具体的な制度設計】
学校教育・保育に係わる給付については、こども園給付(仮称)を創設して一本化され、調理室などへの補助制度を創設して配置基準の見直しも行うとしています。この指定制度では、保育所の多様な事業主体の参入による基盤の整備を目的としていることから、株式会社やNPO法人の参入がさらに促進されていくことが予想されています。 (参考:内閣府HP「こども・子育て新システム検討会議」議事次第) ◇安心こども基金が1,000億円積み増し、期限も23年度まで延長へ◇ ◆政府が閣議決定した平成22年度補正予算案の中で、安心子ども基金について厚労省分と文科省分を合わせて1,000億円を積み増しし、事業実施期間も23年度まで延長となりました。厚労省分は968億円で、待機児童解消を目指す「子ども・子育てビジョン」の目標達成に必要な保育所の整備事業を行うほか、すべての家庭を対象とした地域子育て支援の充実のための創意工夫による地域の子育て力を育む取組みや体制整備、児童虐待防止対策の強化としての子どもの安全確認の強化のための児童相談所や市町村の補助職員の雇い上げ、広報啓発及び児童相談所や市町村の職員資質の向上などの実施などが具体的な内容として示されました。 また文科省分は32億円で、保育サービス等の基盤の整備として幼保連携型への移行を促進するために必要な整備費を補助し、認定こども園の設置促進を実施することとしています。 保育所の整備事業については、平成23年度中に工事に着手し平成24年度に工事が完了する見込みの施設についても対象となるため、今後、新たに保育所の施設整備を検討している法人などにとっては朗報と言えそうです。 (参考:遊育11月8日号、文部科学省平成22年度補正予算の概要、厚生労働省平成22年度補正予算の概要) ◇福祉医療機構の社会福祉施設への融資中途交付の条件変更◇ ◆福祉医療機構は5月24日に行政担当者説明会を開催し、社会福祉施設の事業者に融資する貸付金の中途交付の条件が変更されることを示しました。 従来の貸付の仕組みでは、担保提供する物件が融資対象物の建物のみであった場合は、建物が完成して抵当権を設定するまで貸付金を収受することができず、建物完成前に中途交付で貸付金を受けるためには、別の土地や建物などを担保提供する必要がありました。しかしこの中途交付についての要件について、新たに「工事履行保証保険」に加入することで建物完成前の貸付金収受が可能となり、施設の新設や改築などの施設整備を実施する法人にとっては、自治体からの補助金を受け取るまでの間の設計料等の手付金支払いなど、資金繰りについて柔軟に対応できるようになることが期待されます。なお、この中途交付は契約した貸付金額の満額を受けることもできる、とされています。 (参考:CBニュース5月24日号) ◇工事履行保証保険◇ 工事発注者(法人など)が請負者(工事業者)に対して求めるもので、請負者が損保会社に保証の申込みをして保証契約を結ぶ。請負者の責めに帰すべき事由により工事を完成することができない場合に、保証人である引受損害保険会社が請負契約に定める違約金の支払い、または残工事を完成させる責任を負担する。 ◇被災地の介護事業所に対し事業再開に要する諸経費を補助◇ ◆厚労省は5月26日、東日本大震災で被災した介護事業所が事業再開する際に必要となることが予想される、パソコンや送迎用の車両などの諸経費を支出対象とした国庫補助金を交付する、との通知を対象の都道府県及び指定都市・中核市に対して発出しました。補助金は各サービスごとに定められた補助金額と実際にかかった経費の実支出額と比較して少ない方の額が支給されます。
なお土地・建物借上げの礼金は補助対象ですが、土地・建物の賃借料は補助対象外である点に注意が必要です。上記事業以外の補助内容等については、「介護施設等復旧支援事業費等補助金の国庫補助について」(平成23年5月26日厚生労働省発老0526第2号)をご参照ください。
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